■英内務省は英国の居住権がハイスピードで獲得できる海外投資家向けのビザの発給を即時停止した。BBCが報じた。
最低200万ポンドを投資することで得られる「ティア1(Tier1)投資家」ビザの発行を中止するにあたり、プリティ・パテル内務相=写真=は「違法な資金と詐欺に対する新たな取組み」だと説明した。
このスキームはEU以外の富裕層が英国に投資することを奨励するため2008年に導入された。しかし、同スキームが悪用される懸念があるためこれまで何度も見直しが図られてきた。ロシアによるウクライナ侵攻が断行される前に今回の決定が行われた。
最低200万ポンドを投資することで本人だけでなくその家族にも英国の居住権が与えられる「ティア1投資家」ビザはゴールデンビザとも呼ばれる。さらに永住権の取得も投資額次第。例えば投資額が200万ポンドであれば永住権取得には5年。それが500万ポンドなら3年に。さらに1000万ポンドであれば2年に短縮される。英内務省は、ゴールデンビザは「腐敗した海外のエリートが英国に入り込む機会を与えた」として即時撤廃に踏み切った。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)