
■西側諸国の多くで生活費が上昇している。そして人々の暮らしぶりにも大きな影響を及ぼし始めている。一体なぜ生活費が上昇を続けているのか。BBCが解説した。
家計はどこまで圧迫されるのか―。これが2022年前半の一大テーマとなると言われている。昨年12ヵ月の間に英国の消費者物価は5.4%上昇。ここまで上がったのは過去30年間で初めてのことだ。光熱費と食品価格の上昇が主な原因だが、他に増税や福祉給付の制度変更などが重なりあって生活費を押し上げている。
まず、光熱費が上がっているのは主にガスの卸値が上昇しているためだ。世界的にガスの供給量が減っている。その理由は複数ある。まずヨーロッパでは前年の冬が特に寒かったためガスの備蓄量が大幅に減少した。次に風速不足によって風力発電量が減り、発電を補うためにより多くのガスが消費された。3番目の理由として中国のガス需要拡大がある。
石油やディーゼルの値段も上がっている。統計によるとこの1年で20%以上も値上がりした。主な原因は原油価格の上昇。各国が新型コロナウイルス対策の規制を緩和しつつあり、需要が高まったためと言われる。
食料品は5%上昇か
今年は締め付けの年になるという。最も厳しいのは4月。光熱費の上昇と増税が同時に始まるためだ。世帯ごとの負担増は1200ポンド(約18.5万円)にもなると試算されている。さらに公的介護やNHSの財源確保を理由に国民保険料は1.25%上昇。年収2万ポンドの人は年130ポンド、年収5万ポンドの人なら年505ポンドの支出増となる。また光熱費に関しては4月以降、毎月60ポンドほどの負担増になると言われている。
食品価格が上昇している理由は複数考えられる。コロナによるサプライチェーンや人手不足問題、輸送費の上昇、加えてブレグジットも部分的に関係している。スーパー最大手テスコのジョン・アラン会長は「エネルギー価格上昇の影響が小売り業界にも及ぶことでスーパーの商品価格は春までに最大5%上昇するだろう」とする厳しい見通しを示した。
「凍えながら温かい食事をとるか。温かい部屋で空腹に耐えるか」。究極の選択を迫られる国民が増えると懸念されている。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)
































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