
■ 英国は天然ガス相場の急騰で、危機的な状況が近づいている。中小のエネルギー事業者では既に経営破綻したところも出ている。一体、天然ガス市場に何が起こっているのか。英各メディアが報じた。
英国でなぜガスの価格が上昇しているのか。理由は単一ではないが、最大の要因の一つは、ロックダウンの解除により経済活動が再開し始めたことと、北半球全体が冬に向かい始めたことでガスの需要が急増したことにあると言われている。ボリス・ジョンソン英首相は、この突然の需要急増を「テレビ番組が終わると同時に多くの人がケトルのスイッチを入れる」状態に例えた。
また、アジアでも経済活動が再開したために需要が急伸している中、供給元であるロシアが以前よりもガスの生産量を減らしている。加えて、北海にあるガスのプラットフォームのいくつかが現在メインテナンスのために停止。さらにタイミング悪く、先週15日未明、ケントの送電施設で火災が発生し、フランスから電力を受け取る機能が一部で停止した。追い打ちをかけるように今年の9月は例年より風が吹かず、風力発電の生産性が著しく低下している。脱炭素を謳う各国が、発電の燃料に石炭や石油よりも温暖化ガス排出が抑えられる天然ガスに切り替えていることもガス不足の要因の一つという。
こうした事情が重なり英電力・ガス市場局(Ofgem)が事業者を救済しようと、消費者に請求できる電気・ガス代の上限キャップを引き上げるため、10月1日から電気代が値上がりする。Ofgemはこの冬、電気代は世帯平均で135ポンド上昇すると予測している。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)
































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