開幕まで2ヵ月…五輪 どうなる!?

■ 東京オリンピックの開幕が2ヵ月後に迫る中、日本では新型コロナウイルスの感染再拡大で、東京を含む4都府県では緊急事態宣言が5月31日まで延長された。さらに5道県が追加され、9都道府県が現在、緊急事態宣言下にある。ワクチン接種も順調とは言い難い。そんな中、当然のことのようにオリンピック中止論が一層の高まりを見せているが、日本政府から中止の声は一向に聞こえて来ない。オリンピック中止を決める権限は一体誰にあるのだろうか。BBCが報じた。

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国際オリンピック委員会(IOC)と開催都市である東京都が交わした契約内容は明解だ。オリンピックを中止する権限はIOCだけにあり、開催都市側にはない。

国際スポーツ法が専門のアレクサンドル・ミゲル・メストレ弁護士は、その理由を、オリンピックとはIOCの「排他的財産」だからだと説明する。オリンピック大会の所有者として、開催の契約を解除できる権利はIOCのみが保有する。つまり、オリンピックとはIOCが独占的に所有する財産であり、開催国は会場提供者という位置づけに過ぎないということだ。

開催中止の正当な理由として挙げられるのは、戦争や内乱などの他、「大会参加者の安全が、深刻に脅かされる結果を生む合理的な根拠がある場合」と記載されている。であれば、新型コロナの感染拡大はこの深刻な脅威に相当しないのか。

今のところ、IOCに大会を中止する意向はないように見える。では、日本がIOCに反旗を翻し、オリンピックを中止することはできないのか。

スポーツ法に詳しい豪メルボルン大学のジャック・アンダーソン教授は「日本側から一方的に契約を解除する場合、それによって引き起こされる巨大なリスクや損失は地元の組織委員会が負うことになる。日本とIOCにとって、放映権とスポンサーシップの両面から数十億ドルがかかっている。イベントが巨大であるだけに、全ての当事者に契約上、巨大な義務が発生する」と言う。

中止を言い出すのが困難なのは、こうした事情があるためだ。中止するのであれば、IOCと開催都市が開催都市契約の枠組みの中で、共同で決定する必要がありそうだ。全ては金と政治だ。何とも悩ましい。

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)

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