進撃のアマゾン! 生鮮食料品配送、本格参入

■ 通販サイトの巨人「アマゾン」の進撃が止まらない。ロンドンで試験的に始めた生鮮食料品配達サービス「アマゾン・フレッシュ」をいよいよ本格化させる。2020年末までに英国全土でのサービス展開を予定しているという。英各メディアが報じた。

新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウン期間中、スーパーマーケットなどへの買い出しを嫌い、ネット通販で食料品を手に入れる人が増えた。生鮮食料品通販サイトの売り上げは、ほぼ倍増したと言われる。今後も巨大化していくと予想される食料品の通販事業に、通販サイトの巨人アマゾンが本格参入。専門家は「オカド」など既存の通販事業者にとって、とてつもない脅威となるだろうと予想している。

小売業アナリストのリチャード・ハイマン氏は「巨大な野心を持つアマゾンの参入は、市場に破壊的な影響力を及ぼすだろう」とコメント。アマゾンの生鮮食料品の通販は「アマゾン・フレッシュ」と呼ばれ、既に米国や日本でもサービスが始まっている。

サービスを受けられるのはアマゾンのプライム会員で、オーダーした商品は早ければ同日、遅くとも翌日に配達される。現在の品揃えは生鮮、冷蔵・冷凍食品合わせて約1万点。28日(火)から、プライム会員からの40ポンド以上の注文に関しては、配送料が無料となるサービスも開始された。ハイストリートのデパートや家電店に辛酸を舐めさせたアマゾンの通販・配達メソッドの刃が、今度はスーパーマーケットや街の生鮮店にも向けられることになる。

英国アマゾン・フレッシュのラッセル・ジョーンズ代表は「アマゾン・フレッシュ全国展開の計画は新型コロナウイルス拡大前からあったもので、時間をかけて作り上げてきた」と前置きし、「生鮮食料品のお届けは今、最も成長が期待できるビジネスであり、消費者にも我々のサービスは歓迎されるだろう。ロックダウンが始まった頃、我々の配送能力は限界に近づいたが、市場のニーズが増大しつつある現在、配達力も飛躍的に改善した」と新しいサービスに自信をのぞかせる。

ただ、生鮮食料品の扱いは決して簡単ではないと言われ、生活用品等で成功を収めたアマゾンとはいえども、成功を疑問視する専門家も多い。また、迎え撃つ既存のオカドや大手スーパーマーケットもアマゾン・フレッシュの進出を黙って見ているはずはなく、今後は各社、ギアを一段も二段も上げて対抗してくることが予想される。

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)