混雑税大幅値上げへ… 穴埋め始まる!?

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■ 新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンは、首都ロンドンの地下鉄やバスなど公共交通輸送システムに甚大な経済的損失を与えた。ロンドン市長のサディク・カーン氏(写真)は、コンジェスチョン・チャージの値上げなど、ポッカリあいた巨大なブラックホールの穴埋め作業に着手した模様だ。「イブニング・スタンダード」紙(電子版)など、各英メディアが報じた。

3月末にロックダウン(都市封鎖)が始まり、ロンドンの街頭から人影が消えて2ヵ月。人々が地下鉄やバスを利用しなくなったことで、ロンドン交通局が被ったチケット販売の損失は40億ポンド(約5200億円)とされる。この損失を埋めるため、カーン市長はロックダウン中に無料化していた1日11.50ポンド(約1500円)のコンジェスチョン・チャージ(混雑税)を、予定より2週間早い18日から有料に戻した。さらに、6月22日から3割増しの1日15ポンド(約1950円)に値上げすることを発表した。

週末も夜も課金

ロックダウン前まで、混雑税は月~金曜の週5日、朝7時~夕方6時までの課金だったが、6月22日からは一時的に朝7時~夜10時まで課金時間が延長される。さらに、週末にも同時間帯で課金される。ただし、NHSスタッフや介護人はこれまで通り払い戻しされる。

これに関して、市民からは「感染を防ぐために公共交通機関を避けて車通勤を推奨しておきながら、一方で混雑税の締め付けを厳しくするのはいかがなものか」と憤りの声が上がっている。

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さらに様々な規制

一方、地下鉄やバスに関して18歳未満の学生が対象の優遇をこの夏は廃止。また60歳以上の人は全時間帯で無料だったが、今後は朝と夕方のラッシュアワーが除外される。障害者の優遇条件に変更はない。

カーン市長は「これでも傷口に絆創膏を貼るようなものだが、地下鉄やバスを運行し続けるためには他に選択肢がない」と弁明した。

また、人と人の距離を確保するため、ロンドン中心部の一部道路を「車両侵入禁止ゾーン」とし、徒歩や自転車通勤の奨励を推進する。ロンドン・ブリッジ~ショーディッチ間、ユーストン~ウォータールー間、オールド・ストリート~ホルボーン間は、バスや歩行者、自転車のみの通行に制限される。加えて、ロンドン橋やウォータールー橋の車両の進入も禁止されるという。これには、タクシードライバーなどから「強引過ぎる」と反対の声が上がっている。

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)