■ 英国を含む欧米では「マスクは医療関係者や重病患者がつけるもの」という認識があり、これまであまり一般的なものではなかったが、新型コロナウイルスの感染を防ぐために、マスクを着用する人が一気に増加した。このマスク、果たして感染予防に本当に効果があるのだろうか? BBC(電子版)が調査結果を報じた。
米国マサチューセッツ工科大学の研究チームが、高速カメラやセンサーを使用し、咳やくしゃみによる飛沫の飛行距離を観測。その結果、咳は最大6メートル、くしゃみは最大8メートル離れた場所まで飛沫が到達する可能性があることがわかった。感染拡大を防ぐために、世界保健機関(WHO)は人と2メートルの距離を保つことを推奨しているが、同大は「2メートルでは不十分。8メートル以上離れる必要がある」と発表した。
また、マスクの感染予防効果については、換気の悪い室内などではマスクを着用することで感染のリスクを軽減できるとコメント。たとえば感染者と面した場合、マスクという「壁」により、相手の呼吸やウイルスの飛行を口元からそらすのに役立つという。ただし、「薄っぺらいマスクはダメ」とも付け加えた。
さらに、マスクは頻繁な手洗いと毎日の交換を伴ってこそ効果を発揮するとし、「タバコを吸ったり食事をしたりするために何度もマスクを取り外したら意味がない」と警告している。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)