【英国EU離脱】今度こそ！EU離脱記念50ペンス硬貨、流通開始へ

いよいよ１月31日に英国はEUを離脱することになった。当初の離脱期限だった2019年3月31日は守れず、7ヵ月の猶予期間を与えられたものの、同10月31日の離脱も果たせず、今回の１月31日での離脱実現は、まさに「３度目の正直」。２度あることは…と、わずかな希望を抱いていた残留支持派にとっては残念な結果になったが、嘆いても仕方がない。かといってお祝いする気にもならないというのが正直なところ。
しかしながら、強硬離脱派のボリス・ジョンソン首相は、EU離脱を大々的に祝うことにこだわりを見せている。離脱記念として50ペンス硬貨を発行するのも、祝賀のために他ならない。
ただ、１月31日から流通が開始される予定の300万枚の新硬貨については、反発の声も聞かれる。労働党のトニー・ブレア元首相の側近として知られる、アラスター・キャンベル氏は「釣銭にこの50ペンスを渡されそうになったら、20ペンス２枚と10ペンス１枚にしてくれるよう頼む」と公言している。

また、思わぬ分野から新硬貨について難癖がつけられ、それも話題となっている。英文学の著名識者らが、硬貨に刻まれた「Peace, prosperity and friendship with all nations.」
（すべての国家との平和と繁栄と友好を）という文言について、「prosperity」と「and」のあいだにも「,」（コンマ）が必要だと主張。この『文法的ミス』は容認できないとしてボイコットを呼びかけているという。
昨年10月31日離脱前に、いったん、「2019年10月31日」の日付入りで鋳造されたものの、離脱延期で、世間に出回ることなく「リサイクル」され（溶かされ）、再鋳造された経緯を持つ50ペンス硬貨。新硬貨そのものに罪はないだけに、お気の毒!?