レストランでの料理撮影…是か非か

© Garry Knight

■ セレブ・シェフのヘストン・ブルメンソール氏(53)=写真=が手掛けるミシュラン3つ星レストラン「ファットダック」。独創的かつアーティスティックな同店の料理のファンは多い。しかし、同氏は食べるより料理の写真撮影に忙しい客のことを快く思っていないようだ。「メトロ」紙(電子版)が報じた。

バークシャーの小さな町ブレイにある「ファットダック」。メニューは1人325ポンドのおまかせコースのみ。オレンジパフェと見せかけた鶏レバーパフェ「肉の果実」や、ヘッドフォンで波の音を聞きながらいただく刺身「海の音」など、素材のクオリティや味はもちろんのこと、インスタ映えする創作料理の数々は、世界の美食家憧れのまと。そのブルメンソール氏が「ラジオタイムス」に出演。テーブルに出された料理の撮影に熱中するゲストに対し、「料理が冷めるから早く食べてくれと言いそうになったことがある」と明かした。
この数年、レストランのスタッフ内で「撮影お断りポリシー」を掲げるかどうか検討を続けてきたという。同氏は「フラッシュをたいて撮影されたときは、さすがに一度だけ注意したことがある。他のテーブルの人にも迷惑になるし。僕だったら、例えば美しい夕日を見たら、まずはその場を味わうことに集中して、それから写真を撮るよ」と自身の美学を語った。

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これを受けて、インスタグラマーでもある料理写真家マイケル・ジー氏がメトロ紙に寄稿。「『レストラン内で電話の使用(会話)はお控えください』というアドバイスはよくあるし理解できる。しかし、カフェやレストランは教会のような神聖な場所ではない。料理の撮影にかかる時間なんて1分くらい。その程度で料理が冷める? ファットダックは2人で行ってワインも飲めば800ポンドくらいになる。知り合いに写真付きで自慢くらいさせてくれてもいいんじゃないか?」と苦言を呈した。
あえてインスタ映えする装飾をほどこし、SNSで拡散してもらうことで集客を図るレストランやカフェも多い中、料理の撮影が是か非かは今のところ店側の判断に委ねるしかないが、1人400ポンドも払って怒られたんじゃ切ないから、とりあえず行かない。

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)