奴隷のように働かされる子供たち…英国で年間1200人救出

■ 奴隷制度が廃止されてから久しいが、英国では、肉体労働者として、あるいは性産業の従事者として奴隷のように働かされている子供たちが数多くいることが指摘されている。「デイリー・メール」紙が伝えた。

警察、福祉団体などに「現代の奴隷制度」の被害者だとみなされ、『救出』された17歳以下の子供は、2016年の資料によると、イングランドだけで1,204人。前年より3割以上も増加しており、ここには人身売買の被害者も含まれるという。
しかしこの影に、特定が難しく、管理制度にも報告されていない「見えざる子どもたち」が多数いるとされる。1200という数は「氷山の一角」にしか過ぎず、報告されていないケースが多々あると、子どもの保護活動を行う団体「Children's Commissioner for England」では警鐘を鳴らし、政府の介入を訴えている。
子供たちの国籍別に見ると、一番多いのが英国籍で247人。アルバニア人が223人、ベトナム人が200人とこれに続く結果となったことも報告された。なお、肉体労働といっても、ひったくりや万引きを強要されるケースも含まれ、被害者であるにもかかわらず、加害者と見なされるという問題があることも明らかになった。
サウス・ヨークシャーのロザラム自治体では、1997~2013年までの間に、少なくとも1,400人の子供たちが性産業で強制的に働かされていたことを隠蔽し、2014年にそれが明らかになり世間に衝撃をもたらしたという例もある。このケースでは、被害者に11歳の子供もいた。 人身売買問題について活動する団体「Human Trafficking Foundation」は「人身売買された子どもたちは世間の目から隠されていたり、助けを求めることを恐れていたりするだけでなく、社会が現代の奴隷制度被害者を見分けることができていない」と、被害者に気づかない社会が問題を助長していると話している。

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)