人気に冷や水！ココナツオイルは毒？

■ 「健康や美容にいい」としてここ数年、世界中で人気が高まっているココナツオイル。しかし、米ハーバード大学の教授によると、ココナツオイルは「身体に毒」となる油のひとつという。「メトロ」紙（電子版）が報じた。

ハーバード大で公衆衛生学部教授を務め、ドイツ・フライブルク大学の腫瘍研究センターの所長でもあるカリン・ミッシェルズ博士は、７月にドイツで行われた講演で「ココナツオイルは考えられているほど健康的なものではなく、ラードよりも動脈を詰まらせる可能性が高い『毒』」と発表。この講演内容がユーチューブで動画配信され、世界中に波紋が広がっている。
ココナツオイルには脂肪の燃焼を助けるとされる「中鎖脂肪酸」が含まれており、ダイエットや美容促進に効果的としてヘルシーフード・ファンの間で一気にブームになった。しかし、健康上の利点を示した研究結果が出ていないことから、医療従事者は懐疑的だったという。ミッシェルズ博士の話では、ココナツオイルには中鎖脂肪酸以上に、動脈硬化などの循環器系疾患を発症させる「飽和脂肪酸」が大量に含まれており、その含有量はバターやラードよりも多いという。
同博士は昨年、飽和脂肪酸が多く含まれるココナツオイルの過剰摂取を避けるよう、米国心臓協会（ＡＨＡ）にガイドラインの更新を勧告している。

by 週刊ジャーニー（Japan Journals Ltd, London）