司法現場にはびこる「人種差別」…黒人少年は白人少年より量刑が重い?

■ 多種多様な人種が共存する成熟した社会であるはずの英国。しかしその原則とは裏腹に法の下の平等が守られなければならない司法の現場で、黒人への「人種差別」が顕在化しているという。「インディペンデント」紙(電子版)が報じた。

2009年~17年に殺人を犯した10代の白人と黒人の刑罰を比較した同紙独自調査で、黒人少年の4人に1人が10年以上の刑期もしくは終身刑を科されたのに対し、白人少年は1人もいなかったという。その他、殺人罪で有罪判決を言い渡された白人少年の52%が後の裁判で刑期が短縮される傾向にあるのに対し、刑期が短縮された黒人少年は30%しかおらず、4年以下の刑期を言い渡された白人少年は51%だったのに対し、黒人少年はわずか4%だったことも判明している。
以上の調査結果を踏まえて、労働党のデイビッド・ラミー氏は「罪を犯した者には懲罰が必要だが、特定の人種に限って特例を設けてはいけない。人種に関係なく、同じ罪を犯した者には同じ刑罰を与えるべきだ」と主張。法務省副官のズバイダ・ハック氏は「黒人少年は警察と接触した瞬間に差別を受け、白人少年より9倍も拘束される可能性が高い。司法の現場でも、裁判官や裁判員から差別を受ける傾向にある」と現状を語っている。法務省の広報は「判決は、独立した判断に基づいて行われている。我々は人種格差問題に取り組んでいる」とコメントしている。

by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)