■バス、地下鉄、オーバーグラウンド、ケーブルカーなど、ロンドン内の公共交通機関で利用できるオイスターカード。15年前にサービスが始まってから1億人以上が使用してきたが、料金をトップアップしたまま1年以上使われていないカードの残高が、総額3億2000万円ポンド(日本円で480億円)にのぼることが分かった。BBCが報じた。
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オイスターカードの発行元であるロンドン交通局(TfL)に対し、「利用客からの返金申請がないのを良いことに『現金の山』を確保しようとしている」と非難の声をあげたのは、自民党議員でシティホール交通委員会の議長であるキャロライン・ピジョン氏。同氏は、銀行カードでコンタクトレス決済を行う人々が急増していることから、オイスターカードの利用者が一部で減少しつつあることを説明。コンタクトレス決済は銀行によって運営されているものの、管理費用として年間に数百万スイスフランかかるため、TfLは自主的にオイスターカードの返金手続きをしたくないのだという。
ロンドン交通局側は、「地下鉄のインフォメーションデスクへ行くか、カスタマーサービス・チームに電話すれば、いつでも残額を回収できる」とコメントしている。
by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)