オックスフォード・ストリートの歩行者天国化、計画ストップ!

深刻化する交通渋滞と大気汚染の緩和、歩行者の安全の確保、健康的で快適な環境づくりなどを目的とし、ロンドン市長、サディク・カーン氏が公約にも掲げて強力に推進していた、オックスフォード・ストリートの歩行者天国化計画にストップがかかった。カーン氏は、ウェストミンスター・カウンシル(区議会)の「裏切り」だとして激しく非難している。「イヴニング・スタンダード」紙が伝えた。

カーン氏は、第一段階として、今年12月までに、オックスフォード・サーカスからデパート「セルフリッジズ」までの約800メートルを歩行者天国化することを画策。2020年までに、西はトテナム・コート・ロード駅から、東はマーブル・アーチ駅まで、段階をおって、完全に歩行者専用とする計画を進めていた。

バス、タクシーも周辺道路に迂回させ、自転車もしめだすこの計画に対しては、当初から賛否両論が聞かれ、意見の衝突が見られていた。

ウェストミンスター・カウンシルの与党、保守党のトップであるニッキー・エイケン氏は、計画の中止について「選択の余地なし」と発言。2度の世論調査と、5月に行われた地方選挙で、地元住民を中心とした猛反発を受け、断念せざるを得なくなったと説明している。

オックスフォード・ストリートの迂回路となる道路が大気汚染と渋滞に悩まされるとして、強い懸念を示す住民たちの支持を受けた、歩行者天国化反対を掲げる党「Campaign Against Pedestrianisation of Oxford Street」が、5月の地方選挙で善戦。保守党地盤だったウェスト・エンド地区の保守党票を食い、労働党に制御権を奪われたことは、ウェストミンスター・カウンシルの保守党陣営に大きな衝撃を与えた。ウェスト・エンド地区が最終的な決定権を握っているとされ、現時点で計画中止の決定を覆すことは事実上無理と報じられている。

サディク・カーン氏による巻き返しは可能なのか。今後の動きが注目される。

by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)