■ 長針と短針の位置によって時を知らせるいわゆるアナログ時計では時間を理解できない子供たちが増え、試験の際に不都合が生じるため、教室にある時計をアナログからデジタルに置き換える学校が続出しているという。「テレグラフ」紙(電子版)が報じた。
GCSEやAレベルの試験の際に生徒たちから「アナログ時計では試験の残り時間が分からない」という不平が相次いだため、現在教師たちが総出で教室の時計をデジタルに付け替えているという。
教育指導者協会(ASCL)の副理事で元学校長のマルコム・トローブ氏は「今の若者たちはアナログよりもデジタル機器に馴染んでおり、一昔前の世代と比べて伝統的なアナログ式の時計を理解するのが苦手なのだ」という。「彼らにとって時間を確かめる手段はスマートフォンやパソコンだ。彼らの育った環境では周りにあるものほとんどがデジタル製品であり、情報はほぼ全てデジタルで受け取っている。アナログ式の時計は彼らに不要なストレスを与える可能性がある。学校は試験中はできる限り生徒たちにとって簡単で分かりやすい環境を提供する必要がある」と説明する。「あと何分残っていますか? そう聞くために手を挙げさせるのは正しいこととは言えない。また、彼らにとってはデジタルの方がアナログよりも時間を間違える可能性が低く、その点からもデジタルへの移行は決して悪いことではない」という。
ロンドン北西部、ルイスリップ高校の英語教師ステファニー・キーナンさんもイヤー9、10、11の生徒たち(13~15歳)の多数がアナログ時計で時間を判断できないことが分かったため試験室の時計を全てデジタルに変更したという。
セカンダリースクールに上がるころ(12歳)にはほとんどの生徒が文字盤を理解できるようになると言われているが実際には理解できないままの子が大勢いるのだ、とトローブ氏は言う。
鉛筆を持てない子も
一方、最近の子供たちはデジタル機器に頼り過ぎているためボールペンや鉛筆を正しく持つことができない子が増えていると警鐘を鳴らす小児科医がいる。NHSトラストの小児作業療法士、サリー・パイン氏は「鉛筆を正しく握って動かすためには指の筋肉を強く正しく使わなくてはならない。子供たちはその技術を習得するためにもっと練習する機会が与えられるべきだ」と警告している。また、ブロックや粘土遊びなど、より力を必要とする遊びが指の筋肉を自然に鍛え上げるともいう。
親にしてみればiPadを渡す方が簡単だが、子どもの将来にとって、ペンを持つということはとても大切なことのようだ。
by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)
























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