殺人事件件数、ロンドンがニューヨーク市を抜く(今年に入ってすでに47件)

■ 今年に入ってから3月末までの統計によると、ついにロンドン市内で発生した殺人事件の件数が、米ニューヨーク市での件数を上回ったという。少年少女が犠牲になるケースも多く、市民の不安が広まる中、殺人件数が急増した原因究明と対策が急がれている。BBCほか英メディアが報じた。

かつて犯罪多発都市と言えば、文句なしに米国のニューヨーク市だった。ところが今年2月に発生した殺人事件を見てみると、ニューヨーク市は11件。それに対してロンドン市内では15件を記録。特に今年に入ってからロンドンの殺人事件数は右肩上がりで、3月だけでも22件、1月から累計すると47件の殺人事件が報告されている。既に捜査が行われた44件の事件のうち、31件はナイフ等の刃物を使った殺人で、銃を使った殺人も起きている。ロンドン市長のサディク・カーン氏は「深く懸念している」と声明を出す一方で「ロンドンは世界でも安全な都市の一つ」と強調。だがその発言とは裏腹に、ロンドン市内の殺人事件は連日報じられ続けている。

4月1日の深夜過ぎには、南西ロンドンで20歳の男性が刺殺され、翌2日には北ロンドンで17歳の少女が射殺される事件が発生した。

4月1日午前1時10分、アールズフィールドのエラートン通りで男性が倒れていると通報があった。男性はバーを出た後に何者かに刃物で刺されたという。現場に駆けつけた救急隊員の懸命の処置も虚しく、午前2時前に死亡が確認された。被害者は20歳の若者で、のちに21歳の男が殺人の容疑で逮捕された。

また、2日午後9時35分、トッテナム・ヘイル駅にほど近いチャルグローヴ通りで17歳の少女が何者かに撃たれ、午後10時43分に死亡が確認された。被害少女を知る21歳の女性によると、少女は友人たちとくつろいでいるところをいきなり車の中から撃たれたという。「一台の車が停車してすぐに発砲された。少女の友人が私の家のドアを叩いたので、すぐに飛び出して少女を救おうとした。少女の体を横にして、『大丈夫だからね』と背中をさすった。連絡を受けて現場にかけつけた少女の母親は何をしたらよいのかわからない様子でただ泣き叫んでいた」と事件当時を振り返った。警察は犯人の行方を追っている。さらに同日、東ロンドンのウォルサムストウで16歳の少年が銃撃され、20代の若者が刃物によって刺され重傷を負った。

英政府は10~21歳の若者の刃物による犯罪予防キャンペーンとして、135万ポンドの広告費を拠出。ロンドン警視庁広報も「殺人事件の増加原因を把握するため、関係各所と連携を取っている。このような悲劇を防ぐため、我々が出来ることに全力を尽くす」と語っている。

by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)

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