■ 異常気象による被害の頻発化、世界の食糧危機リスクの増加など、地球温暖化は深刻な影響を現代社会に及ぼすとされている。この地球温暖化に歯止めをかけるべく、英国も努力しているはずだったが、経費削減を余儀なくされている自治体では、燃えるゴミの焼却処理の割合を上げるケースが増加していることが分かり、強い懸念が示されている。
写真:イングランド中部スタッフォードシャー、ストーク・オン・トレントにあるゴミ焼却処理場。
© Steven Birks
「デイリー・メール」紙などによると、イングランドで焼却される可燃性ゴミの割合はこの10年で4倍に増加。10年前には、焼却処理の割合は11%に留まっていたが、いまや38・5%に増え、リサイクル処理、および埋め立て処理の割合は減少するばかりという。
さらに詳しくみてみると、イングランドの123の自治体のうち、40地域で、プラスチック、紙類、家庭ゴミなどの半分以上を焼却。英国全体で焼却施設は23ヵ所中、21ヵ所が稼働しているが、さらに18ヵ所が建設中と伝えられている。
自治体では、こうした焼却処理を「energy from waste(ゴミからエネルギー)」を生み出す方法として肯定的にとらえる傾向があるのに対し、研究者や政治家は反発。焼却時に排出されるガスが健康被害をもたらしたり、また、地球温暖化を進める温室効果ガスの量が増えたりすると、自治体への批判を強めている。
燃えるゴミについて、焼却処理率が最も高い自治体は、ロンドンのウェストミンスターとルイシャムで、ともに82%でワースト・ワン。ちなみに、ルイシャム自治区では、焼却処理によって得られたエネルギーを電力会社に販売している。
一方、ウェールズでは比較的リサイクル処理率が高く、家庭ゴミで焼却されるのは24・5%のみ。また、焼却処理されるゴミがゼロという自治体はヨークと、イングランド西部沖のシリー諸島に限られ、ゴミは埋め立て地に送られていることが明らかになった。
なお、リサイクルについて、さらに不都合なニュースが伝えられている。プラスチック・ゴミのリサイクル処理を大規模に行ってきた中国が、この3月より受け入れの停止を表明。マレーシアやベトナムもゴミの受け入れを産業とみなしているものの、中国の穴埋めを果たすまでには至っていない。今後、英国の自治体のリサイクル離れが加速する恐れがあり、ゴミ問題の難しさが改めて指摘されている。
by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)
























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