■ 世界20ヵ国以上で展開する英国のファッションブランド・トップマン(Topman)が、1989年に起きたリバプールFCファン96人の犠牲者を出した英国サッカー史上最悪の事故「ヒルズバラの悲劇」(※1)を連想させる長袖のTシャツ=写真=を発売したところ、犠牲者の遺族や事故の生存者から非難が殺到。商品をリストから削除し謝罪した。BBCなど英各メディアが一斉に報じた。
問題となったシャツは、背中に「What goes around comes back around」という文字と96の数字が刷られ、袖部分には「Karma」(業、因縁)、そしてシャツの前と後ろにそれぞれバラがあしらわれたデザイン。発表するや否や「ヒルズバラの悲劇」で亡くなった犠牲者の遺族や事故の生存者などから非難が殺到したため、トップマンは急ぎ謝罪文を発表すると共に商品を削除した。トップマンは、シャツはボブ・マーリーの曲「What goes around comes around」(自分がしたことは最後は自分に帰ってくる=因果応報)を参考にしたもので、数字の96はリミックス版が発売された1996年を意味するものだと弁明した。
事故で兄弟を失ったルイーズ・ブルークさんは「赤いシャツ、バラの花、96、すべてがヒルズバラを連想させるが、一番許せないのはカルマという単語だ。我々遺族や生存者はこの29年間、リバプールファンに神が与えたヘイゼルの呪い(※2)だと心無いセリフを浴びせられ続けてきた」と、怒りに満ちたコメントを寄せた。
(※1)1989年4月15日、イングランド・シェフィールズのヒルズバラ・スタジアムで行われたFAカップ準決勝、リバプール対ノッティンガム・フォレスト戦で立見席に収容能力を遥かに上回るサポーターが押し寄せ、死者96人、負傷者766人を出した英国スポーツ史上最悪の惨事。
「ヒルズバラの悲劇」発生の原因を追究したBBC映像
(※2)ヘイゼルの悲劇…1985年5月29日にベルギー・ブラッセルにあるヘイゼル・スタジアムで行われたUEFAチャンピオンズカップ、リバプール対ユベントス戦の試合前にサポーター同士が衝突し39人の死者、400人以上の負傷者が出た事件。
「ヘイゼルの悲劇」を伝える当時のBBCスポーツ
by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)
























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