脳卒中になる人が若年化 FASTで守ろう、大切な人の命

■ イングランドでは、脳卒中になる人の平均年齢が10年前と比べて若年化しているという。PHE(Public Health England)の調査によると、脳卒中が発症した年齢が2007年では男性が71歳だったのと比べて、2016年では68歳に。女性は75歳だったのが73歳へと、発症の平均年齢が低くなっている。BBCが報じた。

また同時期のデータを比較すると、40~69歳の間に脳卒中になる人が33~38%に増加していた。

PHEは「データは脳卒中がもはや高齢者だけのものではないことを物語っている。脳卒中の兆候に気を配ってほしい」と警告している。

脳卒中発症の平均年齢が下がった理由として、70歳以上の人が罹患する割合が低下していることが挙げられるという。これは高齢者に対する医療やヘルスケア、健康診断受診率が向上しているためで、高齢者は脳卒中のリスクを回避しやすかったり、兆候を早めに発見できたりする恩恵にあずかっているためと見られている。

PHEでは少しでも脳卒中の兆候が見られたら、すぐに緊急ダイヤル「999」に電話をかけるという「アクト・ファスト運動(The Act FAST campaign)」の告知を改めて展開している。

「FAST」とは「早い」という意味の単語だが、ここでは二重の意味が含まれる。脳卒中の3大兆候「顔面(FACE)の片方が落ちる」、「片方の腕(ARMS)が上がらなくなる)」、「ろれつが回らなくなる(SPEECH)」。この3つの兆候のうち1つでも思いあたったら、すぐに救急に「電話する時(TIME TO CALL 999)」。この4つの言葉の頭文字を合わせたのがFASTで、一刻も早く(FAST)救急に連絡をすることで命が助かったり後遺症が残らない可能性も高まるという。

イングランドでは一昨年、5万7000人が初めての脳卒中を経験したといい、2007年と比較すると8%減という。これは10年前はまだ70歳以上の高齢者の脳卒中発生数が高かったためと考えられる。あなたの大切な人が危険な状態にあったとしたら「FAST」ですぐに気づいてあげよう。FASTキャンペーンの動画が秀逸。2014年制作のものだが、いざと言う時、きっと役立つ。

by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)