英国籍のISISジハーディスト、400人が戦地から英国に帰還

■国際保安調査に関するNPO組織「The Soufan Centre」の調査によると既に最低でも425人の英国籍ISISジハーディスト(イスラム過激派)が英国に帰還しており、その数はヨーロッパで最大規模だという。
 しかし、多くのジハーディストたちの行方が掴めず、どれだけの人物が逮捕されたのか、または追跡調査対象となっているのかはわかっていない。「インディペンデント」紙(電子版)が報じた。
 ジハーディストたちの帰国先はトルコ(900人)やチュニジア(800人)、サウジアラビア(760人)などで、戦闘地域での活動を終えてそれぞれ帰国したとされる。また、英国からシリアやイラクの戦闘地域に向かったジハーディスト850人のうち、女性は100人、子供も50人いたという。
 英諜報部と国連テロ対策機関英国支局に勤務していた専門家は、世界33ヵ国に戻った元ISISメンバー5600人全員がテロに携わる危険性を抱えていると話す。さらに、自国に帰国せずISISの拠点となっているアフガニスタン、リビア、エジプト、フィリピン等に向かう者も多いという。
 ロリー・スチュワート国際開発相は「彼らは狂信的信者であり、ISISに心酔している。暴力や残虐なやり方で他人を殺すことは当たり前。自分が死ぬことすら厭わぬ連中だ。戦闘地域から帰還した人物の中でも危険度が高い人物の対処法は殺害しかない」と前述のデータと共に主張した。
 しかし、他のアナリストたちは「彼らが祖国である英国を攻撃するとは考えづらい。彼らの戦闘地での経験が、イスラム過激派の暴走を食い止めるきっかけにもなる可能性がある。実際、帰還した戦闘員が英国でテロに関与しているケースは限定的だ」と帰還者の危険性を疑問視している。
 また、危険性があるというだけで拘束するのは難しいうえ、仮に拘束しても受刑者同士が影響を与え合って、さらに過激になる可能性もある。むしろ精神的ケアや社会復帰のためのサポートが、特に女性と子供には不可欠だと述べている。
 英内務省の広報によると、戦闘地域に渡航したとみられる人物の約半数はすでに帰国しているが、それ以上の詳細については分かっていないという。
 英政府は英国への再入国に関し、不審人物を監視したり入国を規制したりすることはできるが、それがどの程度実行されているかについては明らかにしていない。

by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)

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