ピカデリー・サーカスのビルボード、9ヵ月ぶりに『疑惑つき』再点灯‼

1102 1■ピカデリーサーカスの名物ビルボード(広告板)が、約9ヵ月ぶりにライトアップされた。巨大スクリーンは高精細度(HD)のものにアップグレードされ、「ビッグ・ブラザー・ビルボード」と命名された。ところが、そのハイテク技術の内容が紹介されると「プライバシー侵害の恐れあり」として、にわかに物議をかもしている。英各紙が伝えた。

 ビルボードが再点灯されたのは、10月26日の朝8時。今年1月に消灯されてから約9ヵ月ぶりのことで、これだけ長く消灯されたのは第二次世界大戦時下、ドイツ軍による大空襲時以来のこと。
 リニューアルされたスクリーンのサイズはテニスコート約3面分。現在契約されている広告はコカ・コーラ、サムソン、ヒュンダイ、ロレアルなどで、10分に1回、各社の広告が30秒間、独占的に映し出される。それ以外の時間は、スクリーンがかつてのように6分割され、色々な広告が表示される仕組みだ。
 スクリーンの各所にカメラやセンサーが仕込まれており、ビッグ・ブラザー周辺の情報を読み取っては提供する広告の中身を差し替えたりできるという。例えば、夏に気温が上昇してくればコカ・コーラの広告により多く氷を登場させたり、雨が降ってきたらアパレル系広告の商品をレインコートに切り替えたりすることが可能だ。

あなたの動きも
見張られている!?

 問題視されているのは、内蔵されたセンサーやカメラが個人情報まで認識する能力を持ち合わせていること。
 歩行者の顔から話している言語まで認識でき、スクリーン周辺で提供される無料WiFiでは利用者が周辺でどのような行動をとっているかもモニター可能。歩行者が日本語を話しているのをセンサーが感知したら、広告が「ハロー」から「こんにちは」に自動的に切り替わるなどの機能も備えるという。ビルボードの運営側は「モニターで得られる情報は個人を特定できるものではなく、プライバシーを侵害する類のものではない」と説明している。
 近い将来、歩いていたら勝手に携帯端末のデータが読み込まれて街のあちこちにある広告が「○○さん、そんなダサイ服は脱ぎ捨てて、今流行りのこんな服はいかが? サイズはL、色はネイビーで決まり。分割払いもできるので薄給のアナタでも大丈夫」なんて日本語で話しかけてきたりするようになるのだろうか。
 ちなみに、ピカデリーサーカスに色付き電球の広告塔が登場したのは100年以上も前のこと。最初の広告主は「ペリエ」だったという。その後はネオン管になり、1998年にデジタルプロジェクションに衣替え。その後、約20年の時を経てハイテクHDスクリーンに置き換えられた。

by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)

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