アイルランドを本拠地とする欧州最大の格安航空会社、ライアンエアー(Ryanair)=写真=のフライトが9月中旬以降、1日あたり40~50便ほどキャンセルされる事態が発生している。この状況は少なくとも10月末まで続くことが見込まれており、合計で約2000便が欠航となる予定という。
同社のマイケル・オリアリー社長は、今回の大規模なフライト・キャンセルの理由として「パイロットの休暇取得について計画性をもって取り組んでいなかったことが原因」と説明。パイロットの乗務時間は航空法で1ヵ月100時間、12ヵ月で1000時間以内と制限されているが、同社ではその規定時間をかろうじて下回る1ヵ月99・9時間乗務という過重労働が一般化。とくに3月末のイースターから8月にかけての「ホリデーのピーク期間」は、経営側が認めた「特別な日」以外は休暇をとることができなかったという。
さらに、同社はこれまで休暇取得カレンダーを4月から翌年3月までとしてきたが、今年から1~12月に変更となったため、1~3月に休暇をとろうと計画していたパイロットが有給休暇を消化できなかったとされる。
今回の騒動で、こうした勤務体制に不満を持ったパイロットらがノルウェーを本拠地とする格安航空会社、ノルウェージャン・エア・シャトル(Norwegian Air Shuttle)に大量に引き抜かれていたことが発覚。今年に入ってノルウェージャン・エア・シャトルに移ったパイロットの数は約140人にのぼり、同社はライアンエアーの本拠地であるダブリンにも新拠点を建設予定であることから、転職するパイロットの人数はさらに増えるとみられる。
ちなみに、ノルウェージャン・エア・シャトルはライアンエアーのパイロットの引き抜きに、「年俸で最高1万5000ポンド」上乗せした金額を提示したと伝えられている。
2000便が欠航すると30万人以上に影響が出るとみられているが、同社はすでに75%の乗客に対応済みであることを発表。350ポンドまでの航空券の払い戻し、あるいは別の航空会社のフライトへの変更手続きにも応じている。ただし、オンラインでの航空券購入時に、ホテルやレンタカーのセットプランを選んでいた場合、ホテル・レンタカー等の費用は返金しないという。
ライアンエアーの賠償額は約2200万ポンドにのぼると推測されるものの、前出のオリアリー社長は、「キャンセルになったフライトは全体の2%ほど」とコメント。同社の名声に傷をつける事態には至っていないことを強調している。
By 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)

























![私のイチオシ[スーパー編]](/images/common/category/ichioshi-img_sq.gif)
















セール情報をいち早くGET!今週のお買得★食料品『TKトレーディング』