硫酸や塩酸など腐食性の強い酸(アシッド)を顔や体にかけてやけどを負わせる「アシッド攻撃acid attacks」が英国で急増している。事件の半数以上は首都ロンドンで起こっており、警視庁が対策強化に乗り出したことは既にお伝えしたとおりだ。
こうした中、法廷でも、持ち込み飲料が強い酸ではないかどうか確認するために、その場で「なめさせる」ことを義務付けるという異例の措置をとる決定を下したことを「デイリー・メール」紙などが報じている。
人を傷つける方法は数え切れないほどあるが、顔や体に強い酸をかける、「アシッド攻撃」は多くの場合、命にかかわることはないものの、顔や体に永久に傷跡が残ったり、失明に至ったりするケースがあることも報告されている。
別れ話がもつれるなどした挙句、報復として女性の顔に酸をかけて走り去る卑劣な事件がしばしばメディアに取り上げられるため、見聞きしたことがある人も多いことだろう。
こうした液体は比較的手軽に入手でき、安い製品では、オンラインで1リットル7ポンド程度で購入が可能という。さらに、ソフトドリンクに見せかけて持ち運ぶことが容易にできるため、凶器として『人気』が高まっていると説明されている。
ロンドン警視庁によると、2016年に起こった「アシッド攻撃」は454件で、前年15年の261件に比べて激増。見ず知らずの複数の一般人を標的にした犯罪も発生している。
各法廷では、金属探知機による持ち物検査と並行して、傍聴人のみならず、弁護士、ジャーナリスト、職員すべてを対象に、裁判所内に飲料を持ち込む場合、厳重な検査を課すことを通達。水、ジュース、コーヒー、紅茶など、中身にかかわらず、その場でなめさせ、酸ではないことを証明するよう義務付ける措置がとられることになった。
しかし、これだけでは不十分であることはいうまでもない。「アシッド攻撃」の流行そのものをとめる手だてが早急に求められている。
























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