■ 英国各地で、被害が拡大しつつある鳥インフルエンザ(高病原性H5N1型)。これまでで最も感染力の強い株である可能性があると、政府の元鳥類ウイルス学トップ専門家らが警鐘を鳴らしている。BBCが報じた。

英パーブライト研究所のイアン・ブラウン教授(元動植物衛生庁科学部長)はBBCの取材に対し、「最悪の事態を想定して備えるべきだ」とコメント。政府は感染拡大を受け、7日からイングランド全域で家禽の屋内飼育を義務化。屋外で放し飼いにしていた農家は、厳しい対応を迫られている。ウィルトシャーで約3万2000羽の採卵鶏を飼う農家のサラ・ゴッドウィンさんは、「外に出してやれないのは本当に辛い」と語る。だが、野鳥の排せつ物や靴に付着したごく少量の汚染物でも、それがきっかけで感染が広がる可能性がある。全羽の殺処分を余儀なくされるリスクを考えると「やむを得ない」と話す。
今年10月にシーズンが始まって以来、英国全体で26件(うちイングランドで22件)の感染が確認されており、発生農場ではすべての鶏が処分されている。ブラウン教授は「今回のウイルスは過去に例がないほど感染力が強い」と述べ、「2021年から23年にかけての大流行では350件超の感染が発生したが、今回も予断を許さない」と危機感をあらわにしている。一方、英公衆衛生庁(UKHSA)は「一般市民への健康リスクは非常に低い」としており、食品基準庁(FSA)も「加熱した鶏肉や卵を食べても安全」と発表している。ただし、ウイルスの変異には引き続き警戒が必要だという。
ブラウン教授は「幸い現時点では鳥に特化したウイルスで、人への感染適応は確認されていない」としつつも、「インフルエンザ・ウイルスは常に変異を繰り返す。人に感染しやすい変種が生まれる可能性もある」と懸念を示している。英国の首席獣医官クリスティーン・ミドルミス氏は「全ての飼育者は、今回通達された屋内飼育義務を守り、厳重な防疫措置を徹底してほしい」と呼びかけている。英国家禽協議会や自由放し飼い卵生産者協会も、今回の措置を「適切な対応」として支持を表明した。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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