■昨年5月に催されたチャールズ国王の戴冠式。費用は税金で賄われたというが、それが7200万ポンド(約142億円)だったことが明らかになった。英各メディアが報じた。
イベントを統括した文化・メディア・スポーツ省(DCMS)の費用は約5000万ポンド。これに加えて2200万ポンドの警備費用は内務省から拠出された。DCMSは戴冠式を「一世代に一度のイベント」と位置づけており、総額は非公式の見積もり(5000万~1億ポンド)の範囲内に収まったと語った。
今回の戴冠式は「簡素化された式典」と言われ、ウェストミンスター寺院での招待客数は1953年のエリザベス2世の戴冠式の時と比べて4分の1で済んだという。国家行事であるため戴冠式の費用は英国政府とバッキンガム宮殿によって、クラウン・エステートの収益の一部から拠出されるソブリン・グラントおよび、ランカスター公領という個人資産からの収益であるプリヴィ・パースから賄われた。しかし生活費の高騰が続く中、戴冠式に莫大な公的資金が投じられたことに対して批判の声が上がっている。戴冠式1ヵ月前にYouGovが実施した世論調査では、ロンドン市民の52%が「費用は納税者負担であるべきではない」と考えていたことも分かった。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)