チャールズ国王、もしもの時…「メナイ橋作戦」とは？

■バッキンガム宮殿は今月５日、チャールズ国王（75）が、がんに罹患していると発表した。国王は出来るだけ早く公務に復帰することを楽しみにしていると伝えられる中、不謹慎ながら、もしもの時に備えた計画にこっそりと光が当てられている。「メトロ」紙（電子版）が報じた。

チャールズ国王にもしものことがあった場合、英国では直ちに「メナイ橋作戦（Operation Menai Bridge）」が開始される。これは英国が最もスムーズな方法で権力の移行が行われるようにするためのもの。　メナイ橋はアングルシー島とウェールズ本土の間のメナイ海峡に架かる吊り橋のこと。国王は皇太子時代からウェールズと良好な関係を築いてきた。国王はスピーチをする際、しばしばウェールズ語のフレーズを使うことで知られ、皇太子時代には毎年夏にウェールズ・ウィークと呼ばれる行事にも参加していた。

チャールズ国王の「その時」と国葬の計画は「メナイ橋作戦」と呼ばれる。国民にどのようにして崩御を知らせるか、喪中の間にすべきこと、国葬の式次第などが細かく記されている。エリザベス女王には「ロンドン橋作戦」が用意されていたが、スコットランドで亡くなったため、急きょそれに対応する「ユニコーン作戦」も展開された。「ロンドン橋作戦」は１９６０年代に作成され、２０２２年9月に亡くなるまでに何度も修正されてきた。

他の王室メンバーの作戦名は？

王室の訃報に対するコードネーム（暗号）は公式発表前に訃報が外部に漏れるのを防ぐために導入された。王室の他のメンバーにもコードネームが与えられている。クイーン・マザー（エリザベス女王の母）の葬儀は「テイ橋作戦（Tay Bridge）」というコードネームで呼ばれていた。フィリップ殿下の葬儀は「フォース橋作戦（Forth Bridge）」と呼ばれた。

他のロイヤルファミリーの葬儀に関する公式なコードネームは明かされていないが、ケンブリッジ公爵（ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃）夫妻は「ダニー・コリンズ」と「ダフネ・クラーク」と呼ばれていると言われている。ＤＣはケンブリッジ公爵夫妻の肩書き（Duke of Cambridge／Dutchess of Cambridge）の頭文字。一方、サセックス公爵夫妻（ハリー王子とメガン妃）は称号であるDuke of Sussexと Dutchess of Sussexの頭文字から「デイヴィッド・スティーブンス」と「ダヴィナ・スコット」というコードネームだと報じられている。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)