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| 2012年4月12日 | |
おすすめワイン産地めぐり⑲ スペイン・リオハを味わう旅 その5
ワインの格付けにも新しい風
先号(2012年3月8日号)に引き続き、国際ワイン市場で活躍できるワインを増やすべく、リオハで進められている試みについて、今号でもお届けすることにしたい。
スペインで、ワイン法の改正に伴いワインの格付けが再検討されたことは既に述べた通り。以前はワインの格付けの対象外だった、評価の高い単一畑に適用されるビノ・デ・パゴVinos de Pago(VP)という格付けが2003年から新たに導入された。これにより、ブルゴーニュでいうところのクリマclimat、つまり、単一畑のテロワール(土壌、微気候、品種の組み合わせによる個性)を表現したワイン造りが始まり、2010年現在、スペインでは9ヵ所のブドウ園がパゴに認定されている。その中にフィンカ・バルピエドゥラFinca Valpiedraとボデガ・バルサクロBodegas Valsacroという2つの特筆すべきボデガ(ワイナリー)がある。
河原のような土壌で生まれるワイン
フィンカ・バルピエドゥラは、1974年にマルティネ・ブハンダMartinez Bujanda が、エブロ川に沿ったラ・リオハ地区の小高い丘陵地にブドウの樹を植えたのが始まり。ここの土壌は驚くほど石が多くてまるで河原のようだが、その分、水はけがよく、昼間に太陽熱を蓄えた石(表土のみならず土中深くにもある)が夜間に放熱するこ
とによって、ブドウ果実の完熟を助ける。また、石が多いだけではなく、複雑で凝縮された果実香味と酸味をワインにもたらすことのできるカルシウム、銅や鉄分、そして適量な窒素、リン、カリウムといった養分が豊富であるのも特長。ここで造られるワインのひとつ、フィンカ・バルピエドゥラ・レセルバFinca Valpiedra Reservaは、テンプラニーヨ92%、グラシアーノ6%、カベルネ・ソーヴィニョン2%のブドウから造られている。
コンピューターによって管理されたステンレス・スチール製タンク内で発酵させ=写真左下、その後、フランス産オーク樽(スペインでは古くからアメリカ産オークの古樽=写真上=でワインを熟成させるのが伝統)内で22ヵ月間熟成させて造られる。そのワインは一般的にいうリオハ・ワインとは異なり、とてつもなく凝縮された、そして複雑だが新鮮な赤や黒いベリー類の果実香味の強いワインで、色もとても濃い。
重力を利用した製造法
ボデガ・バルサクロBodegas Valsacroのワインも色が濃い。深いカシス香味を強く呈する、スパイシーなワインだ。スペイン国内のワイン品評会では何度も受賞した経歴を持つ革新的な、スター的存在のワインでもある。ブドウ畑はガルナッチャの栽培が多いリオハ・バハRioja Baja内に位置するが、テンプラニーヨ種を栽培している。表土の浅い岩質の山中に畑があり、1ヘクタールの収量を4トンに抑え、香味の著しく強いブドウを造っている。醸造所ではグラヴィティー方式をとり(ポンプでくみ上げる作業は行わない)、醸造工程中のワインを、重力を利用して移動させている。これにより、凝縮された果実香味に雑味が混じるのを防ぐ。発酵も熟成もステンレス・スチール製タンク内で行う場合が多く、熟成中はマイクロ・オキシゼネーションMicro-Oxygenationといって、ステンレス・スチール製のタンク中に極細いチューブを通し、微小な空気を熟成中のワインに送ることによってゆっくりと、かつごくわずかながら酸化させ、さらに複雑な香味がもたらされるように工夫されている。












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