ワインにまつわる今月のトピック㉚ 番外編 プラチナ・ジュビリーのお祝いにあわせて

プラチナ・ジュビリー仕様の特別ラベル

英国君主として、史上初めて即位70年を迎えたエリザベス女王。この歴史的な節目を記念したシャンパーニュ、スパークリング・ワイン、そして女王様の大好物のジンが紹介されている。どれも特別なラベルが貼られ、華やかだ。ちなみに、即位70周年はプラチナ・ジュビリー、60周年はダイヤモンド・ジュビリー、50周年はゴールド・ジュビリー、25周年はシルバー・ジュビリーと呼ばれる。ダイヤモンド・ジュビリーの年には、ロンドン・オリンピックもあり、エディンバラ公もご存命で大規模かつ華麗な祝典が行われたことをつい最近のように覚えている。

シャンパーニュの特別ラベルに関しては、世界最大のシャンパーニュ会社であるモエ=エ=シャンドンが真っ先に、そのロゼ・シャンパーニュにプラチナ・ジュビリーを祝うラベルを貼って市場に投入=写真右。

それを追って、英国のスパークリング・ワイン、ビール、そしてジンと次々にお祝いのラベル付きの商品が登場したが、いずれも限定ラベルで数に限りがあるようなので、日本へのお土産などとして検討中の方は、早めに購入した方がよいだろう。

美味しく飲むための保管方法と開け方

さて、このシャンパーニュやスパークリング・ワインの保管方法と開け方を改めて記しておこう。まず、12~15℃以下の太陽光線の入らない振動のない場所で、必ず横にして保管すること。冷蔵庫の中に入れておくとコルクが乾燥して硬直し、瓶の中の二酸化炭素(泡)が逃げてしまうだけでなく、また酸化の原因ともなるので避けたい。冷蔵庫に入れるのは、飲む1日前のみとしよう。急いで冷やしたい時には、ワインクーラー・バケツを使い、3分の1を氷、3分の1を水で満たしてボトルを入れておくと約1時間で飲み頃の10℃ほどになる。

なお、シャンパーニュの保管期間だが、ノン=ヴィンテージ(ボトルにNVと表記される)と書かれている場合には、通常、1年以内に飲みたい。NVの場合は、フレッシュさが売り物で、ほとんどの場合、長期熟成するようには造られていない(もちろん、例外もあるが)ことを覚えておいていただきたい。

次に開け方だが、コルクを覆うアルミには開ける箇所が示されている。そこから点線にそって覆いをはがし、コルクを抑えているノズル(針金)のよじれをとる。ここで注意したいことは、ノズルをコルクから外さないこと! ノズルの付いたままのコルクを利き手で持ち、反対の手でボトルの底をもって、ボトルを45度に傾ける。ボトルの底を持った手を身体から離すイメージで、その方向に底を回すと簡単に開けられる。万が一、ノズルをコルクから外してしまった場合、再びコルクに戻してもボトルは容易には開かない。その場合には、ノズルを外したあとのコルクを挟んで開栓する道具(あるいは、クルミ割り器など)を使うとよい。


お祝いのためのスペシャル・レシピ

© BBC

さて、英国の夏ならではといえる様々なイベントやピクニックで楽しむ代表的な料理にコロネーション・チキンCoronation chikenがある(参照レシピ)。また、今回のプラチナ・ジュビリーでは、このお祝いに合わせた食後のデザートのコンペティションが催され、約5,000人から応募があったという。その中で見事優勝を勝ち取ったのがレモン・スイスロール&アマレッティ・トライフルLemon Swiss roll and amaretti trifle=写真左(参照レシピ)。

発泡性ワインは、コロネーション・チキンにもレモン・スイスロール&アマレッティ・トライフルにも合うので、女王様の歴史に残る偉業に思いを馳せながら試してはいかがだろう。

週刊ジャーニー No.1243(2022年6月9日)掲載

ミヨコ・スティーブンソン Miyoko Stevenson

WSETディプロマ取得。Circle of Wine Writers会員。Chevalier du Tastevin(利き酒騎士)団員。Jurade de St-Emilion団員。Ordre des Coteaux de Champagne団員。国際日本酒利き酒師。The Guild of Freemen of the City of London会員。ワイン関連の訳書・著書あり。

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