ナポレオン１世の甥で、フランス最後の皇帝ナポレオン３世は、1808年にパリで誕生。幼少期に伯父が失脚し、スイスやドイツなどを転々とする亡命生活を送った。一族の帝政復古を目指して幾度も武装蜂起を起こすが失敗、フランスで投獄されたものの、のちに脱獄してロンドンへ逃亡した。
上の写真は、ロンドンでの亡命時に暮らしていた家。滞在中に父親が亡くなったため、莫大な遺産を相続した彼は、室内をフランス様式に改装。ナポレオン１世の肖像画を飾り、彼の軍服を身にまとうなど、常に伯父を意識して過ごした。1848年にフランスで革命が勃発して王政が崩壊すると、すぐにフランスへ帰国。国民投票により、大統領就任を経て皇帝ナポレオン３世として即位した。

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週刊ジャーニー No.1051（2018年9月6日）掲載