英国のティータイムいろいろ。ハイ・ティーって何? 英国のティータイムといって真っ先に思い浮かべるのがアフタヌーン・ティー。ですが、ほかにもハイ・ティーやクリーム・ティーなど、「ティー」のつく楽しみ方があり、様々な形で親しまれています。どんな違いがあるのか。歴史的背景と合わせてご紹介します。

アフタヌーン・ティー

まずは日本でも人気のアフタヌーン・ティー。『発明』したのは、ベットフォード公爵フランシス・ラッセルの妻アナ・マリアだといわれています。1840年頃(ヴィクトリア朝時代)の貴族の食事は朝食と夕食の1日に2回で食間がとても長く、アナ・マリアは午後に紅茶と軽食を用意し、貴婦人たちを招待したのだそうです。これがアフタヌーン・ティーの始まり。アナ・マリアの社交性もあってか、上流社会でアフタヌーン・ティーが大流行! アナ・マリアが始めたころはシンプルな内容でしたが、後に現在よく見られるような3段重ねのケーキ・スタンドに盛り付けられる形に進化します。

アフタヌーン・ティーイメージ

「トラディショナル・アフタヌーンティー」は主にサンドイッチ、スコーン、ケーキ、紅茶で構成されます。最近では、不思議の国のアリスをテーマとした変り種メニューや旧式のルートマスター・バスで行うものなど、内容もスタイルもバラエティ豊か。色々試してみるのもいいですね!

ハイ・ティー

続いてはスコットランドで生まれた「ハイ・ティーhigh tea」。ヴィクトリア朝中期になって労働者層でも紅茶文化が広まります。仕事を終えたあとの午後5時~6時頃に、より実用的な目的で摂り始めたのが習慣化したのだそうです。社交としての色合いを深めていったアフタヌーン・ティーに対し、こちらはお腹を満たすためのもの。サンドイッチやケーキではなく、温かいパイなどとともに紅茶を楽しみます。パイはナイフとフォークを使って食べる必要があり、低いコーヒー・テーブルでは食べづらく、高い(ハイ)ダイニング・テーブルで食されることになり、この名がついたのだそうです。レストランやカフェであまり見られませんが、フォートナム&メイソンではメニューが用意されています。

クリーム・ティー

クリーム・ティーイメージ

クリーム・ティーと聞いて、紅茶に生クリームを乗せたものを想像したことがある人も多いのではないでしょうか? クリーム・ティーとはスコーンと紅茶のセットのこと。スコーンに濃厚なクロテッド・クリーム(脂肪分が高く、バターと生クリームの中間)とイチゴジャムを添え、紅茶とともに供されます。発祥はデヴォンやコーンウォール地方とされ、いずれも自分たちがオリジナルだとして主張しています。コーンウォールとデヴォンで食べ方に違いがあり、コーンウォール風は最初にジャムをぬりあとからクロテッド・クリームをのせ、一方のデヴォン風では最初にクロテッド・クリームをぬりあとからジャムをのせるのだそうです。アフタヌーン・ティーほどのボリュームはいらないけど…というときにいかがでしょう?