Q6英国の警察官は、どうして拳銃を持っていないの?
Aふむ、よい質問じゃな。世界的に安全な国と言われる日本でさえ、警官は腰に銃を装備しておる。なのに、英国の警官は一部の特殊部隊を除いて、基本的には「丸腰」。警棒くらいしか持っておらんのは一体なぜか?
ロンドン警視庁が設立される前は、街の治安を守るのは歩兵隊の仕事じゃった。武装して闊歩する赤い制服の軍人たちを、市民は恐れていたそうじゃ。ゆえに、19世紀に警視庁が発足したとき、軍人と区別するために「警官の制服は青」と決め、さらに警官は市民の代表者で「恐れる存在ではない」ことをアピールしようと、市民との間に壁ができないように銃などの武器の携帯を禁止したのじゃよ。これが今も守られておるのだ。
ただ、近年のナイフ犯罪の増加を受けて、ノーサンプトンシャー警察は去年、テーザー銃(スタンガンの一種)の装備を決めた。ロンドンの警官も、今後武装するようになるかもしれんな。
ちゃーんと理解したか? 覚えておかんと、首はねちゃうぞ!
週刊ジャーニー No.1128(2020年3月12日)掲載
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