ブランド・ロゴよりクール!? スローガンTシャツ

ブランド・ロゴよりクール!?

スローガンTシャツ

■激動の時代の激動の夏。自らの主義・主張、不満や訴えを
ファッションに取り入れる若者が急増している。
 

2017年7月6日 No.991


Redbubble Che Corbyn - Jeremy Corbyn and Che Guevara political mash-up tshirt | Labour party leader 17.52ポンドwww.redbubble.com

6月の総選挙で多くの若者に支持され、議席数を大幅に伸ばした、ジェレミー・コービン氏率いる労働党。選挙期間中、若者たちは「Just Vote」と書かれたTシャツを着て政治参加を訴えた。労働党支持者の若者たちは、コービン氏の名前をファッショナブルなロゴにしたTシャツ、同氏の顔をキューバ革命の英雄チェ・ゲバラ風にデザインしたTシャツなどをこぞって着用。セルフィーがSNSで拡散されると、その勢いは拡大した。
 人気バンド、クリーン・バンディットのボーカル兼チェリストのグレース・チャトも、NIKEのロゴをもじった「Just Corbyn」Tシャツを着用し、マンチェスター・テロの犠牲者を支援する慈善コンサートに出演。テレビカメラの前でコービン支持をアピールした。
 まさにファッションは時代を映し出す鏡。1960年代には、ベトナム反戦運動に端を発した「ヒッピー」と呼ばれる若者らのライフ・スタイルが、「Love & Peace」をスローガンに、世界中で大ブームとなったことが思い起こされる。多くの若者が、「ピースマーク」や平和を訴えるスローガンの入ったファッションを、最先端の流行として取り入れていた。混迷の時代にこうした流れが起こるのは、ある種の自然現象とも言えるだろう。
 インターネットの登場で若者文化が様変わりした現代では、「インターネットが自分の居場所」と感じる若者が少なくない。そんな中でCyberbullying(ネットいじめ)が社会問題となっている。「The WaR Agency」は、ネットいじめ撲滅キャンペーンとして「Be Cool / Stop Bullying」Tシャツを販売すると、それに共鳴したモデルやファッション・ブロガーが着用。シンプルでミニマルなデザインも受け、インスタグラムなどのSNSで拡散された。この収益はすべていじめ撲滅のチャリティー団体へ寄付されている。
 大手ファッション・ブランドもこの商機を見逃してはいない。ハイストリート系のショップには、「Vote」「Power to the Ladies」「Choose Peace」などのTシャツが並ぶ。ハイエンド・ブランドからはフェミニストTシャツが多く販売され、セレブリティの間で人気だ。デザイナーたちが、コピーライターのようにキャッチーな言葉をひねり出そうとしている姿が想像できる。
 ブレクジット、相次ぐテロ、政治混乱…。平穏さを欠いたロンドンで、筆者も今の思いをTシャツに反映させるならば、「#平和を我等に!」だろうか。(文/ネイサン弘子)


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