老舗デパートにシネマ登場

プライベート感あふれる映画鑑賞

 


LGフロアに突如現れるエントランス©Andrew Meredith

■秋・冬物シーズンの到来で、目抜き通りの店先もシックなディスプレーに模様替えする9月。デパートやブランド各社では新シーズンの商戦が始まっている。そんな中、常に斬新なアイディアで買い物客を惹きつける老舗デパートのセルフリッジズが、ロウワー・グランド・フロア内に映画館を誕生させた。「デパートとして世界初の試み」として話題を集めている。

 


くつろげる空間が広がる劇場。
隣接するバーではセルフリッジズが厳選した
ワインやスナックなどが楽しめる。© Andrew Meredith=写真左
グランド・フロアの各所にシネマを示すサインが見られる=同左

 セルフリッジズでは、「The Master at Selfridges」と銘打たれたプロジェクトが始動。ファッション界を代表するデザイナー(マスター)12人が選出され、秋冬のファッション・シーンを盛り上げる催しを館内で展開している。日本人デザイナー、山本耀司と高橋盾も名を連ねる同プロジェクトの一環として9月5日から始まったのが、イン・ストア・シネマだ。
インディペンデント系映画館エブリマンとのタッグで実現したこの小劇場。全62席がソファー(クッション付)となっており、プライベート・シネマさながらのリラックスした雰囲気だ。筆者は、今年7月公開の『Finding Vivian Maier』を予約。筆者が指定した席には、劇場の端に2つだけ置かれた、エーロ・アールニオのデザインで知られるボール・チェア=写真右下=があり、そこに深々と座り観賞した。通常の映画館ではなかなか得られない快適さのおかげでどっぷりと映画に入り込むことができ、大満足。2人掛けソファーも良さそうで、上映を前にワインを飲みながらくつろぐカップルの姿も見られた。


18日からはウディ・アレン監督の最新映画「マジック・イン・ザ・ムーンライト」が上映される。
©2013 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.

セルフリッジズの担当者は「ショッピングは、時には現実を忘れさせてくれる力がある。映画にも同様の作用があり、セルフリッジズ内に設置することで、いい組み合わせになるはず」と狙いを語る。
オープン初日から2週間かけてセルフリッジズが選り抜いた新旧の名作映画のほか、マスターが推薦する作品の上映が行われていたが、18日からはウディ・アレンの最新作「マジック・イン・ザ・ムーンライト」に絞った上映となる。これも注目度の高い映画だ(詳しくは11頁参照)。
また同映画に限らず、今後も季節毎の必見映画を上映するほか、映画イベントを予定しているとのこと。お見逃しなく!
(文:本誌編集部 ニシムラチアキ)
Everyman at Selfridges LG Floor
400 Oxford Street, W1A 1AB


チケット:12.50ポンド~(15歳以下は10ポンド)
※料金は時間帯によって異なる
※現在のところ2015年中頃までの営業を予定
www.selfridges.com/everyman
www.everymancinema.com/venues/selfridges