【西ロンドン高層集合住宅火災】4階から出火、死者12人―さらに増える見込み

日付が14日に変わってまもない午前0時54分、西ロンドンのノース・ケンジントンにある24階建ての集合住宅「グレンフェル・タワーGrenfell Tower」で火災が起こり、火はまたたくまに建物全体に広がった。
消防車40台が出動、消防士250人が懸命に消火活動を行ったが、鎮火までに時間がかかり、最上階に消防士が到達できたのは午前9時40分になってからだったという。14日夜の段階で確認された死者は12人。しかし、この数はさらに増えると懸念されている。「BBC」などが報じた。
英国では都市部を中心に、「タワーブロック」と呼ばれる、高層集合住宅をしばしば目にする。もともと低所得者層を対象に建てられた「カウンシル・フラット」(カウンシル=自治体)にこのスタイルが少なくない。
今回、火災が起こったグレンフェル・タワーも、地元の自治体ケンジントン&チェルシーの系列組織により運営されている。
フラットの数は120で、400人から600人が生活していたと考えられているが、消防のレスキュー隊員たちがたどり着けたのは12階まで。65人が救出されたとされている。
9階か10階から、女性が赤ちゃんを窓の外に投げ、下にいた一般人の男性が無事にその赤ちゃんを受け止めたという目撃証言もあるほか、多くの人が閉じ込められ、必死に助けを求めていたことが分かっている。
不良製品とされる冷蔵庫から発火したとの説も流れているものの、当局では「発火原因を特定するのは時期尚早」とコメント。原因が究明されるにはかなりの時間がかかると見られている。
グレンフェル・タワーでは、870万ポンドの工費をかけた改装作業が昨年6月に完了したばかり。1974年完成の同タワーの外観を見栄えよくするために、外装仕上げ材(cladding)が新たにほどこされており、これが火の回りを早くしたという声も聞かれている。
ロンドン消防庁トップのダニー・コットン氏が、「私の29年のキャリアの中で、これほどひどい現場は見たことがない」と話すほどの未曾有の大火災となった。住民からは以前より、有事の際の避難対策について強い懸念が寄せられていたといい、今後、責任の所在が問われることは必至。
自治体では、焼け出された人々の落ち着き先を見つけるのが最優先としている。
なお、知人・友人の方々について安否が気遣われる場合は、
0800-0961-233
まで連絡してほしいと呼びかけられている。

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