英国で1994年に始まった大型宝くじ「ナショナル・ロッタリー」に当選し、一夜にして億万長者(英語では『百万長者』)となった人の数が3000人を突破したのを機に、彼らが賞金をどう使ったのか追跡調査が実施された。「デイリー・メール」紙が伝えた。
まず、当選者の5人に4人が当選後すぐに職場を辞め、10人に1人がキャンピングカーを、そして3人に1人が屋外用の大型浴槽を購入。
一方で、32%の人が旅行先で5つ星ホテルに宿泊するなどの派手な使い方を躊躇し、3分の1の人がボランティア活動などを通して社会貢献に励むなど、意外とつましく暮らしている人が多いことも分かった。
当選者3000人が獲得した賞金の合計は約85億ポンド。そのうち47.4億ポンドが既に消費され、残りの37.4億ポンドは雨の日に備えて投資、または貯金されているという。
賞金の98%が英国内で消費されていることも判明。調査を実施したオックスフォード経済学の専門家チームによると、当選者たちは英国の経済に7億5千万ポンドの貢献を果たしており、さらに付加価値税や収入印紙などにより5億ポンド分、国庫を潤している計算になるという。
人生に変化がもたらされたのは決して当選者本人だけではない。当選者から分け前を頂戴した当選者の家族や友人ら、3780人の億万長者が当選者とは別に誕生していた。こういった人たちに分け与えられた賞金は11億7千万ポンドと見積もられている。
報告書を作成したアンディ・ローガン氏は「3000人の当選者たちは7,958軒の家を現金で購入。1人が2.7軒を購入した計算になる。当選者たちは更に親戚や友人ら3,700人分の住宅ローンの肩代わりをしてあげている。加えて、10人に8人が新居を購入しているが、その平均価格は90万ポンド。28%の住宅がウォークイン・クロゼットを備え、22%がビリヤードなどの専用ゲームルーム付き。そして5軒に1軒は電気で開閉する門扉を備えている立派な家だという。その他4億6千万ポンドが車の購入にあてられ、最も人気があった車種はアウディとレンジローバーだった」と話している。