■「死の権利を」を訴える医師フィリップ・ニチュケ博士が開発した自殺ポッド「サルコ」が初めて使用され、アメリカ人女性(64)が死亡した。英各メディアが報じた。
「サルコ」を初めて使用した女性は自ら装置に入るとほぼ同時にボタンを押し、自ら命を絶ったという。このポッドは中に入った人物がボタンを押すと密閉された空間に窒素ガスが注入され低酸素症を引き起こし、すぐに死に至るよう設計されている。サルコはスイス北部メリシャウゼンの森の中に設置され、女性は亡くなる前にポッドの窓から森の木々や空を見渡すことができたという。ニチュケ博士はオランダのメディアに「彼女は2分以内に意識を失い、5分後には亡くなったと思う。想定通りだった」と語った。
この女性は激しい痛みを伴う重篤な病に苦しんでおり、少なくとも2年前から死を望んでいたと報じられている。警察はポッドの中で遺体を発見。その後、数名が逮捕された。シャフハウゼン州検察によるとサルコの製作者たちに対し、この地域で装置を使用した場合、刑事罰に直面すると警告していた。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)