■かつては朝食の定番だったグレープフルーツ・ジュースが、スーパーの棚から姿を消しつつある。「デイリー・メール」紙(電子版)が伝えた。

1960~70年代にかけて一躍大ブームを巻き起こしたグレープフルーツ・ジュース。しかしパンデミック以降、その売上は半減しており、2021年5月までは約1440万リットルだった年間販売量が激減。今年5月までの1年間では750万リットルしか販売されなかった。「アズダ」は2022年3月に、大手小売業者として初めて自社ブランドの棚からグレープフルーツ・ジュースを撤去している。その原因のひとつとして、若い世代がグレープフルーツ・ジュースの酸味や苦味を敬遠する傾向が挙げられる。また、「TikTok」世代はジュースそのものの健康効果に批判的で、糖分が多すぎると避ける人が少なくないという。
追い打ちをかけるようにこれまでグレープフルーツ・ジュースを愛飲してきた年配世代にも変化が現れている。グレープフルーツには、コレステロール低下剤のスタチンや、血圧を下げるニフェジピン、抗ヒスタミン剤のフェキソフェナジンなどの医薬品の効果を妨げたり、副作用をもたらしたりする成分が含まれていることが判明している。そのため、「花粉症でフェキソフェナジンを服用しているから、6~ 8月にかけてはグレープフルーツ・ジュースを飲めない」という人もおり、往年の「ファン」も購入を控えるようになっているという。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)