■「最近の若者たち」を意味するZ世代は本業を退屈と感じ、「一攫千金」を狙う副業に、より時間を費やす傾向があることが分かった。英メディアが報じた。一連の調査はZ世代(一般的に1990年半ば~2010年前半に生まれた世代)は「あまり野心的でない」と診断しているが、若者たちは年長者が自分たちに厳し過ぎると不満を抱いている。最新の調査によると、数百万人ものZ世代が本業に一生懸命取り組むよりも、「手っ取り早く稼げる副業」を探すことに時間を費やしているという。
カーリースの企業「Ready2Lease」の創業者エイムズ・マクニール氏(37)は、副業を持つ人が本業よりも副業に熱中するのは当然のことと語る。「一人は副業で音楽プロデューサーをやっていて、もう一人はオーブン用の手袋を作っていた。在宅勤務の文化がその一因だと思う。働いているふりをしながら、さらに金を稼ぐための副業もできるからね。実際自分もそうだった。本業があったけど、2020年に副業のビジネスを立ち上げ、2023年に本業を辞めた。副業は副業で、全力を尽くさないとうまくいかない」と話した。
別の調査では、副業を持つ若者の大半は、フルタイムの仕事よりも自分のビジネスに情熱を傾けていることがわかった。さらに約5分の1がフルタイムの仕事は「退屈」だと感じているという。先週、ベストブローカーが発表したレポートの指摘によれば、多くの若者が利用している「TikTok」で最も有害なファイナンス・トレンドは「副業」。TikTokの動画では「汗水垂らさずに金持ちになる方法」や「何もしないで金を稼ぐ」といったコンセプトの動画がよく閲覧されているという。また、副業動画の中には再生回数が800万回に達するものもあり、「何もせず簡単に金を稼ぐ方法を探している世間知らずの視聴者」を虜にしているという。
一方、副業を持つZ世代の一人は「Z世代に対する評価は不公平だ」と語る。シド・アッシュブリッジさん(25)は、広告代理店に勤務しながら自由時間にサステナブル・ファッションブランド「Cydsline」を運営。シドさんはダラム大学を卒業した後の21歳のとき、ロックダウンの直前に自身のブランドを立ち上げた。彼女は「Z世代は私が知っている人たちの中で最も勤勉」と主張する。「私は趣味を収益化した。私たちの世代は、本当に良いことをしたいと考えている。この時代に生きることができて幸せ」と胸を張った。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)