■ ロンドンは今後10年の間に、20階建て以上の高層ビルが600棟近く増える予定だという。「イヴニング・スタンダード」紙(電子版)が報じた。
シンクタンクのニュー・ロンドン・アーキテクチャー(NLA)によると、今後10年でテムズ河沿いにはマンハッタンのような高層ビルが583棟も建設される予定という。これは過去10年間に建設された270棟の2倍以上の数字。サザーク市議会が、3つのタワーから成る新たな超高層ビル「クラスター」の建設にゴーサインを出した後で分かった。高層ビルの需要はオフィスや住宅スペースの不足、海外からの投資などが後押ししているという。
NLAの創業者ピーター・マレー氏は「高層ビルは過去20年間、ロンドンの表情を大きく変えて来た。それは今後も続くだろう。ロンドンの人口は増え続け、10年後には1000万人を突破する。ロンドンは依然、高層ビルを必要としている」と語った。ロンドン市内の超高層ビルの中では、「シャード」が「ガーキン」を抜いてロンドン市民一番のお気に入りであることがわかった。高さ300メートルを超えるシャードは、今でも最も背の高いビル。だが需要の高まりと裏腹に、ロンドン市民の32%がロンドンには高層ビルが多すぎると考えている。高層ビルの増加はケン・リビングストン元ロンドン市長の時代に始まり、後継者だったボリス・ジョンソン前首相が「テムズのドバイ化」はないと公約したにもかかわらず、実際にはその方向に向かっている。By 週刊ジャーニ (Japan Journals Ltd London)