■1989年4月15日、シェフィールドのヒルズバラ・スタジアムで97人のリヴァプールFC(フットボール・クラブ)ファンの命を奪った大惨事から35年が経った。英各メディアが報じた。

晴天に恵まれたFAカップ準決勝のリヴァプール対ノッティンガム・フォレスト戦。ヒルズバラ・スタジアムには約5万3000人のファンが駆け付けていた。当時のスタジアムは、より大きな収入が見込めるため、半数から3分の2までが立見席となっていた。リヴァプールファンの1万100人が立見席チケットを持参していた。7つの狭い回転式ゲートでは迅速に入場を処理できず、午後3時のキックオフから数分たった後も、まだ会場内に入れないサポーターがスタジアムの外に大勢いた。
状況を打開する目的で警察が出口ゲートの解放を決断。これによって大勢のサポーターが一気にスタジアム内になだれ込んだ。彼らはピットと呼ばれるゴール裏の立見席に殺到。そのため将棋倒しやフェンスに挟まれるなどして97人が死亡。重軽傷者766人を出す大惨事に発展した。英国ではスポーツ史上最悪の事故と称されている。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)
ヒルズバラで何が起こったのか? BBC制作の検証番組はこちらから視聴可。© BBC News