■手漕ぎのボートによる単独大西洋横断3000マイルに挑戦していた男性が、ボートの中で死亡しているところを発見された。英各メディアが報じた。
ウェールズ、ウィラル(Wirral)在住のマイケル・ホルトさん(54)は、スペインのグラン・カナリー島からバルバドスを目指し、ボートを漕いでいる最中、700マイル先のカーボベルデで死亡しているところを発見された。ホルトさんは1月25日に「トゥルー・ブルー号(True Blue)」と名付けられたボートで出発し、55日間の旅を予定。この挑戦で、メンタルヘルス向上に取り組む慈善団体「Mind」などへの寄付を募るのが目的だった。
悲劇の数日前、ホルトさんは大きな波に襲われて手を負傷。その際にオールの一つを失ったという。ホルトさんの家族によると感染症を避けるために医療品と、緊急事態に備えて予備のオールを用意していたという。弟のデイビッドさんは「昨夜、カーボベルデ救助センターから連絡を受けた漁船がマイケルのボートが発信する信号の座標に向かった。残念ながら彼らが発見したのはキャビンの中で死亡しているマイケルだった。家族は大変なショックを受けているが、彼が情熱を持ってやり遂げたかったことに挑んだ。700マイルを超える距離を漕ぐことができたのだと思うと多少慰められる。それ自体が偉業だ」と話した。マイケルさんが残した「JustGiving」のページには「1日16時間以上漕ぎ続け、1日4時間以下の睡眠で進むことになる。この航海を終えるには50日から110日かかるだろう」と書かれていた。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)