権威が正義を駆逐する…権威と闘った3人の医師たち その2

■一昨年秋、弊誌「週刊ジャーニー」では、1854年夏、ロンドンで発生したコレラの原因を突き止めたジョン・スノウ医師の特集を組んだ。震源地となったソーホー地区だけで600人が命を落とした。当時、コレラは汚れた空気である「瘴気(しょうき)」が原因であるとされていた。スノウは早くから井戸水が何かに汚染されているのではないかと疑った。彼は死者を出した家を白地図上で塗りつぶした。そしてブロードストリート(現Broadwick St)40番地前にあった井戸を中心に死者が放射状に広がっていることを突き止めた。

ジョン・スノウ(1813~1858)

井戸を調べてみると40番の住居下の汚水溜まり(肥溜め)と井戸が地下で繋がっていたことが分かった。コレラ患者第一号はこの住居に住んでいた幼児だった。スノウはポンプの柄を取り外し、それ以上の感染拡大を防いだ。井戸があった場所には現在、柄の取られたポンプのレプリカが建っている。

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この当時の顕微鏡ではコレラ菌は見えなかった。物的証拠を示すことが出来なかったため、スノウが唱えた「コレラは瘴気ではなく、何らかの物質に汚染された水によって引き起こされる」とする説は全国の医師たちから激しいバッシングを浴びた。ジェンナーの時と同様、医学界の権威たちがコレラの原因は汚れた空気が原因だと妄信し、それぞれが対処法を声高に叫んでいた。今さら「水に原因がある」と認める訳にはいかなかった。スノウはコッホが1884年にコレラ菌を病原体と特定する前の1858年、医学界から認められることなく45歳の若さで死んだ。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)

ジョン・スノウに関する特集を読みたい方は、 「ソーホーコレラ感染爆発 【第1話】クソまみれロンドン」からどうぞ(4話完結)。


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