■ブリアナ・ジャイさんに対する「残忍で計画的で猟奇的」な殺人の罪で、16歳の被告2人に終身刑が言い渡された。英各メディアが報じた。
スカーレット・ジェンキンソン(事件当時15歳)とエディ・ラトクリフ(同16歳)、2人の被告は2023年2月、チェシャーの公園でトランスジェンダーのブリアナ・ジャイさん(16)を殺害した。ジェンキンソン、ラトクリフ両被告は数週間前から殺人を計画し、5人の子どもの殺害リストを作成。最終的にブリアナさんをターゲットと決めた。
ブリアナさんは白昼、ウォリントン市内の公園に呼び出され、狩猟用ナイフで頭、首、胸、背中など28ヵ所以上を刺されて死亡した。その後、2人は何事もなかったかのように帰宅。後日、ジェンキンソン被告はブリアナさんの写真とともにネットに追悼文を投稿していた。その後、警察がラトクリフ被告の寝室でブリアナさんの血痕がついたナイフを発見した。
イップ裁判長はジェンキンソン被告の殺害動機は「深い殺意」であり、ラトクリフ被告の動機はトランスジェンダーに対する強い憎悪があったと述べ、ジェンキンソン容疑者には22年、ラトクリフ容疑者には20年の終身刑(※)が言い渡された。
※英国の終身刑(Life Sentence)
終身服役命令(Whole Life Order)が下されなかった場合、相対的終身刑として最低服役期間が設定される。この場合、最低服役期間経過後は仮釈放される可能性がある。
被告2人の間で交わされたメッセージには実際に殺人を実行する方法を考えるよう、互いを励まし合っていたことが記されていたが、裁判が始まると2人は互いに非難しあった。検察は「スカーレットはエディの手からナイフを奪い、ブリアナさんを何度も刺した。エディはブリアナさんを地面に投げ飛ばし3、4回刺した後、パニック状態となり殺したくないと言ったので、スカーレットがそのまま何度も刺した」と語った。彼女は自分の行動に満足し興奮していた。ジェンキンソン被告の寝室からはブリアナさん殺害の計画を書いた手書きのメモが発見されている。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)