■戴冠式の儀式終了後、バッキンガム宮殿のバルコニーにどのロイヤルファミリーが登場するか、戴冠式前日の午前10時の段階でも確認が取れていない。BBC(電子版)が報じた。
有名なバッキンガム宮殿のバルコニーに誰が登場するのか。この日の最も象徴的なイメージのひとつとなる。どのように演出されるか綿密な計画が進められている。このロイヤルステージに誰が登場するのかが明かされていないのは、大切な日のために何かを隠しておくためではないかという憶測が広まっている。バルコニーはロイヤルファミリーが国民に向けたメッセージを発信する重要な場となっている。
6日土曜の午後、ウェストミンスター寺院からのパレードを終え、チャールズ国王らが宮殿に戻ってきた後、選ばれた王室メンバーのみがバルコニーに出て集まった人々に手を振る。これは、国王に代わって公務を遂行する「現役王族」の核となるメンバーにスポットを当てさせるのが狙いと言われている。チャールズ国王とカミラ王妃のほか、ウェールズ皇太子夫妻(ウィリアム王子とキャサリン妃)、エディンバラ公爵夫妻(エドワード王子とソフィー妃)、プリンセス・ロイヤル(アン王女)といった近親者やグロスター公夫妻、ケント公といった他の現役王族も含まれる。これは「公務につかない王族」、具体的にはハリー王子とアンドリュー王子を区別することになる。
2022年のプラチナジュビリーの際にはエリザベス女王を含む18名の王族がバルコニーに登場した。一方、2012年のダイヤモンド・ジュビリーでは人数が減らされ、バルコニーにはわずか6人しか現れななかった。これは経済が縮小していた時代の倹約の表れと言われている。1953年のエリザベス女王の戴冠式では、6回に分けて30人以上の王族やその友人がバルコニーに登場した。
1851年にヴィクトリア女王が初めて宮殿のバルコニーに出て以来、君主はこの場を王族と一般市民が互いに承認し合う場として利用してきた。さて、チャールズ新国王とカミラ王妃の横に一体誰が登場するのか。その顔ぶれにはチャールズ国王が胸に秘めた重要なメッセージが隠されている可能性がある。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)