■パンデミックの影響で思うようにGP(かかりつけ医)へ診察に行けなかった、治療を必要とする患者たちが、ロックダウンが明けたことでGPに殺到。予約がパンク状態になっているという。BBC(電子版)が伝えた。
英保健協会がNHSイングランドの2019年4月~20年3月と20年4月~21年3月のデータを比較分析したところ、新型コロナウイルスの影響でGPの予約件数が10%減少、看護師への相談件数も3100万件減ったことが分かった。
また対面診察からオンラインでの遠隔診察へと大きくシフトしたため、診療所での受診率も79%から54%に低下。その結果、「緊急手術を要するがん患者」としてGPから紹介された患者数も15%減少しているとし、命の危険にさらされるリスクが高まっていると警鐘を鳴らしている。
3月からロックダウンが段階的に緩和され始めると、GPへの予約が一気に殺到。3月だけで2800万件以上の予約が入ったとされ、これは過去最高水準という。これはまだ氷山の一角にすぎないと考えられており、今後さらに悪化していくことが推測されるため、GP医療の逼迫が懸念されている。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)