■大手スーパーマーケット「マークス&スペンサー(M&S)」のスティーヴ・ロウ社長が、ロックダウン生活により、人々の買い物習慣が完全に変化したとコメント。ロックダウンが解除されても「以前のようなショッピング・スタイルに戻るのは一部の顧客だけだろう」とし、今後の同社の営業展開について明かした。BBC(電子版)が報じた。
今回のウイルス蔓延によって、「オンライン・ショッピングが主流になりつつある」とロウ社長は話し、同社のウェブサイトへのアクセス数が昨年の同時期と比べて38%増加したと公表。また購入品にも変化が見られ、自宅で過ごす時間が増えるにつれて、カジュアルな衣類の売上が急増。ブラカップ付きのTシャツの販売数は増えているものの、スーツやネクタイはほとんど売れていないという。
さらに、レディミールではなく「料理」をする人が増え、事前に何を作るか考えてから来店するため、「余分な衝動買い」が少なくなっていることも言及。ハーブや野菜、肉類は小分けされたものより大きなパックを購入する傾向があるという。また冷凍品の売上も75%増加した。
M&Sはオンラインでの配送サービスを導入しておらず、他のスーパーと大きく差をつけられた。今後、ロックダウンが解除されても以前のような生活には戻らないと判断し、「Ocado」とパートナーシップを結び、今年9月から宅配サービスを始める。ただし、これまで衣料品に強いとされてきたM&Sだが、衣服や家庭用品の販売は縮小する予定という。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)