10日、英国でさらに4人の新型コロナウイルス感染者が確認された。そのうちの2人はGP(地元医)だったとみられており、医師のひとりが勤務していたクリニックは急遽閉鎖され、消毒が行われるなど自治体が対応に追われた。BBCなどが伝えた。
対応の一環として閉鎖された、ブライトンのクリニックは「County Oak」。このクリニックで診察や治療を受けている人で、体調に異変を感じた場合は、すぐにNHS(国民医療サービス)のホットライン「111」に電話をかけて指示を仰いでほしいと自治体では呼びかけている。
また、今回の新規感染者が発見される前に、感染者と認定されたブライトンの男性によって、少なくとも11人(英国で5人、フランスで5人、スペイン領マヨルカで1人)が感染していたことも公表された。このブライトンの男性は、中国への渡航歴はなく、1月20日から23日まで会議のために訪れた出張先のシンガポールで感染したとされている。
その後、自分が保菌者とは知らず、モンブランそばのスキーリゾート「Les Contamines-Montjoie」で休暇を楽しみ、1月28日にスイスのジュネーヴから、イージー・ジェットにてガトウィック空港に帰着。ちなみに、搭乗フライトは「EZS8481」便だったことも明らかになっている。
さらに、感染したと認定されるまでに、この男性はブライトン近郊の街、ホウヴHoveにあるパブ「The Grenadier」(「鋭部隊兵士」のこと)に立ち寄ったことも公表されている。
異変に気付いた場合はいたずらにパニックに陥ったりせず、病院に駆け込むのではなく(さらに感染者を増やす可能性がある)NHS「111」に連絡をとり、落ち着いて行動することが肝要。パニックになったとして、事態は悪くなることはあっても決して良くはならないことを覚えておきたい。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)