■ 近年増加している、子どもの注意欠陥・多動性障害(ADHD)。調査の結果、妊娠中に多くの魚介類を食べた母親から生まれた子どもは、ADHDを発症する割合が低いことが分かった。「デイリー・メール」紙(電子版)が伝えている。
スペインのバルセロナ大学付属のグローバル・ヘルス研究所は、NHSが妊婦に対し「身体に害を及ぼす可能性があるため、魚介類は週2日以上食べないほうがよい」とアドバイスしていることに疑問を持ち、事実関係を確かめるべく調査を開始。1641組の母子を対象に、100品以上が列記されたリストから妊娠中にどのような食品をどのくらいの頻度で食べたか、そして子どもの食習慣や健康状態などについてアンケートを実施した。
その結果、魚介類を週4日以上食べていた母親から生まれた子どもは、週2日以内というアドバイスを守っていた母親の子どもよりも、ADHDの発症率が16%低かったことが判明。さらに、母親が魚介類を毎日食べていた場合、週1日だけの摂取に留まっていた母親の子どもよりも、24%も発症率が低かったとされる。
魚介類といっても缶詰のツナや貝類よりも、オメガ3が豊富に含まれるサーモンやサバなどの油分の多い魚、タラなどの脂肪分が少ない魚が効果的で、胎児の脳の発達を助ける働きがあるという。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)