■ITVの人気トーク番組に出演した男性が収録後、自宅で死亡しているのが発見された。自殺とみられる。BBCが報じた。
2005年から放映されていたITVのトーク番組「ジェレミー・カイル・ショー」。一般人をゲストに招き、人間関係や日常生活の問題に関してスタジオの観客の前で話し合う内容で、時に出演者同士の間で激しい口論に発展することもあった。平均視聴者は100万人前後で視聴率は22%もあったというお化け番組。
5月初め、収録に出演したスティーヴン・ダイヤモンドさん(63)は同番組の不倫を扱うコーナーに出演し、うそ発見器の診断を受けた。ダイヤモンドさんがうそをついたという診断結果が発表された途端、ダイヤモンドさんはショックを受けたようで涙を流し始めたという。収録から数日後、ダイヤモンドさんは自宅で死亡しているのが発見された。
自殺や自傷行為防止の超党派議員組織に名を連ねるチャールズ・ウォーカー議員は「こういう番組が作られることには社会全体にも責任がある。番組は残酷だ。世界はただでさえ残酷なのに公共の電波で更にさらす必要はない」とコメントした。
15日、ITVは同番組の打ち切りを決定。しかし、20日発行のメトロ紙(電子版)は「ジェレミー・カイル・ショー」に出演した別の2人も自殺していた事実を発表。同番組をめぐる問題はドロ沼化の様相を呈している。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)