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ぶらりんぐロンドン

ジャーニー編集部がロンドンの街をぶらりとレポート

ロンドン夏の風物詩、クラシック音楽の祭典「プロムズ」を満喫!

ロンドンの夏の風物詩のひとつ、BBCプロムズ。
質の良いクラシック音楽が気軽に楽しめるこの音楽イベントを、毎年楽しみにしている英国人は沢山います。

先日、久しぶりに演奏を聴きに行ってきました。
一緒に行くことになった若手スタッフ。「プロムズ、行ったことない!」ということで、折角なので、特等席のボックス席を予約。心が弾みます。
今回の主な演目は、ベートーベンのピアノ協奏曲第4番と、ブラームスの交響曲第1番。
このピアノ協奏曲は良く知らないのですが、大好きなベートーベンなので楽しめそう。そして、メインの曲は、ブラームスの第1番。作曲に20年もかかったという超大作です。作曲に苦しみぬいたブラームスの心中をさらけ出すように、暗い感じで始まるのですが、最後は希望と光が見えるようなクライマックスを迎え、胸が熱くなる、大好きな曲です。
クラシックに疎くても、アニメやドラマにもなった、漫画「のだめカンタービレ」で扱われたので、知っている人も多いのでは。 演奏は馴染みのないドイツのオーケストラでしたが、指揮者は英国人の大御所、ロジャー・ノリントン。ユーモアたっぷりに観客を笑わせ、和やかな雰囲気でした。

公園側のメイン入口

グランド・ティアーと呼ばれる今回のボックス席は、1st Floor。入口すぐの階段を上がると、すぐに入口を発見。

ドアからわりとすぐ近くにあった私たちのボックス。豪華にカーテンがかかっています。
バーやお手洗いもすぐ側にあって、まさに特等席!


こちらが私たちの席。
ボックス席では、座席までドリンクやフードを持ってきてくれるサービス(有料)があります。優雅な気分に浸りたいときはぜひ。私たちの横に座っていた、音楽家だという老夫婦の奥さんがちょうど誕生日だったとのことで、色々と注文されていました。結構な額なので、私たちはバーでグラスワインを調達。

ボックス席からの眺め。圧巻です。

ブルーの円盤が無数に浮かぶ天井。

ステージ部分。

開演直前。ずいぶん人が埋まってきました。

イギリスのクラシック・コンサートって、私が今まで聴きに行ったものは殆ど例外なく、最後の演目が終わると、観客の拍手に応えるために指揮者がステージに戻ってお辞儀をし、それが何度か起こったりした後、わりとあっさり終わることが多いのですが、今回は、特別な夜だったようです。
まず、前半のピアノコンチェルトを演奏したピアニストが、アンコールに応えてさらに1曲を披露してくれました。
そして後半、ブラームスの第1番。最後の楽章が終わると、盛大な拍手の渦。それに応えて、アンコールが始まりました。ブラームスの「ハンガリアン・ダンス」。オーケストラの熱心な演奏に、また盛大な拍手。この後、コンサートマスターがスピーチを始めました。実は、このオーケストラ、別のオーケストラに吸収合併されることが決まっていて、このオーケストラしては、実は今回が最後の演奏だったようなのです。ということで、なんと3曲目のアンコールが演奏されました。これがエルガーのエニグマ変奏曲。よく葬送曲として使われています。コマーシャルななどでも頻繁に使われる、馴染みのある曲。ドラマチックな演奏に、聴く方も力が入り、感情移入。鳥肌が立ちました。アンコールの曲というのは短いもの。「ああ、このままずっと聴いていたい!終わらないで~」と思ってしまいました。
演奏が終わると、場内は拍手が鳴り止まず、スタンディングオベーション。私たちも、手が痛くなるほど拍手を送りました。客席全体がスタンディングオベーションとなったコンサートは、はっきりいって今回が初めてです。うるうるする私たちでしたが、隣の老夫婦も号泣。演奏者側も涙、涙。
記念すべき、特別なコンサートに居合わせたことに、感動しまくった一夜でした。演奏も素晴らしかったです。

観客が引いた後の片付け風景。

プロムズのコンサートは、BBCのラジオ3で随時放送しています。この感動的な演奏も、こちらで視聴できます。

プロムズでは、クラシックのみならず、ジャズやポップス、ロックなど、様々なジャンルの音楽を毎日演奏しています。
立ち見の当日券は£6。美術にもおいても言えることですが、このように素晴らしい音楽を、こんなに気軽に楽しめるとは、英国の芸術に対する懐の深さが感じられます。ぜひ一度、訪れて見て下さい! (編集部 W)